京王線の形のアパート
東京都調布市柴崎1-11-2 ステーション柴崎
今は甲州街道の南側に並行するように走っている京王線が、北側を走っていたことがあったと知ったのはこの自転車散歩を始めて間もない頃だった。
野川サイクリングロードを走っていく途中、調布七中の校舎裏に登山道にあるような「京王電気軌道軌道敷跡」と書かれた道標を見つけて、誰も知らない秘密の遺跡を発見した探検隊員のような気分になったことを覚えている。
航空写真で見ると調布郵便局の裏付近から柴崎の自動車学校の手前まで、昔の線路跡を点線でつなぐように建物が建っているのがわかる。
その中の一つが去年、電車そっくりな形のアパートになった。建物の前には踏切もあり方向幕には「柴崎」と書かれている。ここに線路があった当時の京王電気軌道23形をモデルにして建てられたそうだ。
ただの鉄道好きが面白半分に建てたのではない、オーナーの熱い思いが綴られたプレートが踏切の脇に立っている。