2025年1月14日(火)

大井氷川神社の獅子山

埼玉県ふじみ野市大井2-4-30 大井氷川神社

親子

たまたま通りかかった神社の奥を覗いて見ると、高い岩山に乗った狛犬が見えた。

「獅子は我が子を千尋の谷に落とす」ということわざに由来する子落としの狛犬だ。

父

奉納者の名前などが彫られた石碑は傷んでいてほとんど読めず、いつのものかはわからない。鳥居の横の大正4年(1915)に建てられた石碑には、大正天皇の即位を記念して参道の敷石の工事をしたというようなことが書かれていたので、同じ時期のものだろうか。

そうだとすれば、時代は第一次世界大戦(1914-8)の頃。お国のために強い男子を育てようという社会の機運を反映してこの形が選ばれたのかもしれない。

今までにたくさんの狛犬を見て来たけれど、子落としの狛犬は例が少ない。これまでに見たものを改めて思い出してみると、大正から昭和のはじめ、まさに日本が軍国主義に染まっていた時代のものが多かった。その頃の狛犬は恐い(勇ましい)表情のものが多いなぁとはなんとなく思っていたので、これも何か関係があるのか、たまたまなのか、気になる。

ふじみ野市教育委員会の説明板 | 年間祭典行事 | 境内の文化財