2025年7月26日(土)

釜石祈りのパーク

岩手県釜石市鵜住居町4-901 うのすまいトモス

鵜住居町

釜石からトンネルの続く山道を走り恋ノ峠を越えた先で視界が開けた。そしてそこに「ここから過去の津波浸水区間」の標識が立っていた。眼下に広がる、あの時水の下になってしまったと思われる町の広さに愕然とする。

釜石祈りのパーク

標識の場所は海抜14m。そしてその先に「津波浸水区間 前方2,440m 後方230m」と書かれた標識が立っている。津波の時、方向を間違えたら2kmも先まで逃げなければならないのだ。

鵜住居地区の震災による死者・行方不明者は580人にのぼり、釜石市内では最大の被害だった。震災の前年に開設された防災センターに逃げた多くの人が津波に襲われた一方で、鵜住居小学校と釜石東中学校の児童・生徒たちが、防災教育の成果によって無事に避難できたことは「釜石の奇跡」として語り継がれている。

三陸鉄道鵜住居駅前の防災センター跡地に整備された釜石祈りのパークには、津波浸水高(海抜11m)を表す「津波高のモニュメント」と釜石市内の震災犠牲者の名を刻んだ「東日本大震災慰霊碑」が設けられ、隣接する「いのちをつなぐ未来館」で震災の情報と未来への備えを学ぶことができる。

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