金 蔵 院
東京都小金井市中町4-13-25
しばらくハギの花を見ていないことに思い当たった。最近は秋の散歩先で見る花と言えばヒガンバナかコスモスばかりだ。それで、野川公園へヒガンバナを見に行ったついでに小金井の萩寺、金蔵院にも寄ってみた。
ぼんやりと、ハギは敬老の日、ヒガンバナは秋分の日というイメージを持っていたのでもう遅いかと思ったのだが、今日はちょうど満開の白萩に出会うことが出来た。
その名のとおりお彼岸にあわせてきっちりと時間厳守なヒガンバナに対して、ハギの方は気候の影響を受けやすいのかもしれない。今年は夏が猛暑で秋が来るのが遅かった。
約20年ぶりに訪れた金蔵院では文化財の解説板が新しくなったり、天然記念物のケヤキとムクノキが枝を払われて姿が変わったりという変化はあるものの、全体のイメージは昔のままで20年の歳月を感じさせない佇まいだった。いろんなことがあったわたしの20年に対して、世の中はそんなに急には変わらないのかなと思う。
たくさんのカメラマンに囲まれた野川公園のヒガンバナとは対照的に、こちらには訪れる人もなく静かで落ち着いた雰囲気が満ちている。「もののあはれは秋こそまされ」と言われる秋の景色が、ここにはあるような気がした。