中原平和公園
神奈川県中原区木月住吉町33-1
2024年のノーベル平和賞は、長年「No more war. No more Hibakusha.」のメッセージとともに核兵器廃絶を訴えてきた日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が受賞した。そのことに思いを馳せながら、以前から気になっていた中原平和公園を訪ねてみた。
戦後GHQに接収された軍需工場(東京航空計器)の跡地に整備された公園には、1983年に開催された国際彫刻シンポジウムに参加した7ヵ国9人の作家による平和をテーマにした作品が展示されている。
公園に入ってすぐ目の前にそびえている真っ黒な石の作品を見て、映画「2001年宇宙の旅」(※)に登場するモノリスが思い浮かんだ。
映画冒頭のエピソードで人類の祖先は、このモノリスに触れたことによって争いのために道具(武器・兵器)を使うことをおぼえる。武器として使った動物の骨を空に投げるとそれが宇宙船に変わるシーンは、宇宙開発の歴史が兵器開発の歴史でもあることを暗示している。
作家がこのエピソードを意識したかどうかはわからないが、なんだか意味深な感じがした。
※ 「2001年宇宙の旅(2001: A Space Odyssey)」 監督:スタンリー・キューブリック(Stanley Kubrick)、1968