やすらぎの像 / 風の鳴る林
岩手県花巻市大通り1-1 JR花巻駅前
花巻の駅前に大きな女性像が建っている。作品の情報を探して台座のプレートを見ると、「やすらぎの像」というタイトルに添えて空襲に遭った花巻の平和を祈念するために平成7年(1995)に建てられたと説明があった。
今年は昭和100年、戦後80年の節目に当たる。夏が来ると思い出す戦争の記憶(と言っても、わたしの記憶は間接的なものだけれど)も日ごとに薄れていく。花巻にも空襲があったことを今回初めて知った。
東京大空襲、広島・長崎の原爆、沖縄戦、特攻隊などよく知られた大きな出来事だけでなく、全国各地、どこにでも戦争の記憶が残されていることを改めて思い知らされた出会いだった。
駅前にはもう一つ、平成6年(1994)に設置された「風の鳴る林」というモニュメントがあった。木の葉をイメージした風車が取り付けられた21本のステンレスのポールが林となって空に伸びている。梢を見上げたその上には青く澄んだ平和な空が広がっていた。