2025年7月26日(土)

蓬 莱 島

岩手県上閉伊郡大槌町赤浜1-20

遠景

「ひょうたん島だ!」

わたしはその姿を見て絶叫した。子どもの頃に毎日見ていた人形劇(※)のあの島にそっくりだ。ひょうたん型なだけではなく、小さい方の山の上に灯台が載っているところまで似ている。

近景

ひょうたん島は火山の爆発によって陸地から切り離されて漂流を始めたことになっているが、防波堤で陸続きになっているところが漂流前の姿を想像させるところもいい。

ひょうたん島のモデルについて、釜石駅前にあるひょっこりひょうたん島の碑には「モデルは釜石湾に浮かぶ三貫島」と書かれていた。そのほかにも伊豆諸島の八丈島や瀬戸内海の瓢箪島など諸説あるが、ここまでイメージ通りな姿は見たことがない。

昔のTV番組のイメージと共に、TVのこちら側の茶の間の風景や家族の記憶、楽しかった子ども時代の思い出が次から次へとよみがえってきて、懐かしさに涙が出そうになる。

少し変わったデザインの灯台は、元の灯台が東日本大震災の津波により倒壊したために大槌町民からデザインを募集して再建したものだ。灯火部分は水平線から登る太陽を表し、大槌の未来を明るくしたいという願いが込められている。本体は砂時計のイメージで、時が経てば必ず復興できるという強い意志を表現しているのだそうだ。

※ 連続人形劇「ひょっこりひょうたん島」 1964-69、NHK

大槌町教育委員会の説明碑 | 環境省の説明板

大槌港灯台 | オットセイ供養塔