口留番所跡 / 上恩方郵便局
東京都八王子市上恩方町2174(口留番所跡)/2135(上恩方郵便局)
夕やけ小やけの里の奥、北浅川が醍醐川と案下川に分かれる手前に、関場というバス停がある。
ここはかつて、甲州街道の裏街道である陣馬街道(案下道)の関所にあたる口留番所があったところだ。
関場の碑(昭和31年)に並んで松姫之碑(昭和52年)が建っていた。武田信玄の六女に生まれた松姫は武田家滅亡の折り、この案下道を通って八王子の町へ逃れてきたという。千人同心として八王子の地に住んだ元家臣達に護られて余生を送ったというようなことが碑文に彫られていた。
街道沿いに下見板張りにマンサード屋根の古風な郵便局が建っている。看板の文字は横書きなのに右から「上恩方郵便局」と書かれていた(つまり縦書)。昭和13年(1938)営業開始というからもう半世紀以上経つが、まだまだ現役で頑張っているようだ。ポストが新しくなっているのが、ちょっと惜しい。