2025年8月9日(土)

弘前れんが倉庫美術館

青森県弘前市吉野町2-1

ドッグ

明治40(1907)年から大正12(1923)年の間に酒造工場として建てられたとされる「吉野町煉瓦倉庫」を、建築家・田根剛の改修設計でリノベーションして令和2年(2020)に開館したのが弘前れんが倉庫美術館だ。

ロック喫茶

「記憶の継承」をコンセプトに近代産業遺産としての建物を継承していくと共に、作品もこの土地の文化や人々の生活の記憶を継承していくものを主に展示しているように見える。作家に制作を依頼した作品を展示、収蔵してコレクションとするという、「倉庫」の名にふさわしい活動も特徴的だ。

展示作品の中に、奈良美智が青春時代を過ごしたロック喫茶「JAIL HOUSE 33 1/3」を再現したインスタレーションがあった(※)。彼はわたしと同世代なので、再現されているすべてが懐かしく、当時の音楽と共に苦かったり甘酸っぱかったりする青春時代のあれこれが胸の内によみがえってくる。アメリカの西部開拓時代の町にあったとしても違和感のないように見える外観は、更に昔の、TV映画の西部劇を夢中で見ていた少年時代にわたしを引き戻す。

有名な犬や少女よりも印象に残った作品だった。

※ 右写真右上に懐かしい名盤たちのレコードジャケットが並んでいる。左から、
"SPACE ODDITY" DAVID BOWIE, 1972、 "Led Zeppelin III" Led Zeppelin, 1970
"In The Court Of The Crimson King" King Crimson, 1969、 "The Freewheelin' Bob Dylan" Bob Dylan, 1963

(キャプション) A to Z メモリアルドッグ | ロック喫茶「JAIL HOUSE 33 1/3」再現

北国の女の子(習作) | 奈良美智と弘前